小悪魔な彼にこっそり狙われています
恋人になったからと言って、彼女は毎回素直なわけではないし、俺は彼女に対して敬語がまだ抜けない。
けれど互いの呼び名の変化から、少しずつ確実に、心の距離は近付いていると思う。
「あ、澪さんシャワー浴びました?」
抱きしめたまま彼女のうなじをかぐと、シャンプーの匂いとまだ微かに濡れた感触がした。
「うん。シャワー勝手に借りちゃった」
「全然構わないですけど……もう一回入りません?一緒に」
囁くとポッと赤くなる頬に、そんな彼女がかわいらしくて笑みがこぼれる。
俺だけが知っている、澪さんの愛しい表情だ。