キミと初恋、はじめます。


あたしはそんな翔空の腕をグイッと引っ張り、自分の方を向かせる。



「っ……」


「逃げないって、約束したでしょ?」



ダメだよ、翔空。

怖くなっても、逃げちゃだめなんだ。


ちゃんと向き合って行かないと、のちのち後悔するのは間違いなく、自分なんだから。



「……シキが、そばにいてくれないと、俺はいつまでも逃げ続けるよ」


「……今、あたしはそばにいるでしょ?」



未来の事なんて、わからない。

あたしは、そんな事がわかるような神様じゃないんだから。


出来ることなら未来…これから先もずっとそばにいたいと願うよ。


でも一番大事なのは、今この瞬間、あたしは翔空のそばにいるってことじゃないの?



「翔空、大好き」


この気持ちは、きっと変わらない。


未来が見えるわけじゃないけど、きっとこの先もずっとあたしの心は翔空のものなんだ。



「……俺も、シキが好きだよ」



そして翔空の心も

どうか変わらないものであって欲しいと、今は願うしかないけれど。


この切ない気持ちが、きっと〝恋〟なんだ。
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