キミと初恋、はじめます。
「ちょっとお前!さっきから翔空さまのなんなのよっ」
「え?わっ、いた……っ」
けれど突然後ろからグイッと腕を引っ張られ、よろけるようにして立ち止まる。
腕に感じた痛みに顔を歪めながら振り返ると、theヤンキー女子があたしの腕を鬼の形相で掴んでいた。
なにこの人、怖すぎる。
それより痛いです、爪食い込んでるよ!
「何なんだって言って……」
「ねえ。その手離してくれる?」
声とともに翔空の手が伸びてきて、あたしの腕を掴んでいたヤンキー女子の手を掴んだ。
その顔は、ただただ冷たいもので。
怒りというより、軽蔑に近い無表情。
その声も、一段と低くて威圧のある声だ。
全てが翔空の雰囲気とは真逆のもので、あたし含めその場の女子全員がかたまった。
「と、翔空さま……?」
驚いて声をあげたヤンキー女子は、あたしの腕をスルリと離した。
途端、グイッと翔空に引っ張られ、すっぽりと翔空に片手で抱きしめられる。