DQN女がオトナになるまで。
ー...
高校2年。秋






「寺塚(てらつか)、ちょっと」


あたしは半年くらい前から
小さな中華料理屋でバイトをしている。
週3.4回、夕方から4時間程度だけど。

「なんですか〜店長」

「お前もだいぶ仕事覚えてきたし
そろそろ居酒屋の方のヘルプ
行ってほしいんだよなぁ」

強面の店長がどうだ?とあたしの様子を伺う。

このお店は店長が経営していて、
隣町にグループ店として居酒屋もある。

ヘルプの話に関しては
前にしていたバイトも居酒屋だったし
特に抵抗はなかった。

「ヘルプ、平気ですよ」

「おお!じゃあ来週のシフトとりあえず全部こっちに来てくれるか?」

「おっけーです」

「基本的に覚えることはほとんどないし
お前ならすぐに慣れると思うから
まあ、大丈夫だろ」

強面の店長がニコッと笑う。




あたしはこのお店が好き。
みんな仲がいいし、楽しい。

人と話すことが大好きだし
接客業が一番向いてると思う。


でも知らない人たちばかりの
ところで働くのかぁ。
少し緊張するなぁ。

大丈夫かな...





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