今、2つの色で


逢坂蓮也とかいう問題児に、“浮気しない?”と声をかけられ。


意味のわからない質問をされて、後を追われて。


「…散々だよ」


あたしの口からポツリと出たのは、そんな言葉。


でも、心はその言葉とは真逆の感情を抱いていて。


散々な日だったから、悲しかったはず。


もっと涙が出てもいいくらい、苦しかったはず。


それなのに、どうしてこんなに。


どうしてこんなに気持ちも足取りも軽いんだろう。


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