今、2つの色で


「何かあったといえば…何かあったことになるのかな?」


「…何があったの?」


未亜はいつものように心配そうにあたしを見上げた。


心配させるつもりはなかったけど、つい言ってしまった。


あたしは未亜を見つめ返すと、また前を見て歩きながら口を開く。


「…本当だったんだよね、駿が学級日誌を書くっていうこと」


雪を踏みしめる音が、あたしと未亜の空間に響く。


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