今、2つの色で
――いや違うんだった!
しっかりしろ、あたし。
こうやって出会ってすぐにでも人のことを信じるからダメなんだ。
アイツは本当の問題児!
だってそうじゃなきゃみんなから怖がられないし、浮気しようなんて誘ってこないし。
「…分かった、気をつける!」
あたしの心の奥では“良いあたし”と“悪いあたし”の2人が戦っていて、とりあえず考え込んでしまう前に“悪いあたし”の意見を言っておいた。
とりあえず、今はこれで。
あたしは自分に言い聞かせるように何度か頷いて、また未亜と一緒に学校までの道を歩き出した。