今、2つの色で


東条は元々、楠森と同じグループになりたかったやつだ。


そのときからもう、東条の気が楠森に向いてることなんて分かりきっていたんだし。


ああ。


全てが丸く収まる方法はたったひとつだ。


俺が、あいつを。


東条を嫌いになればいい。


――今から嫌いになろう、東条のこと。


嫌いになって、忘れてしまうことにする。


アイツの笑顔も声も、この俺の気持ちも。


全部、忘れる。


「頑張れよ」


俺がそう言って楠森の背中を叩くと、楠森は本当に嬉しそうに笑って頷いていた。

< 238 / 500 >

この作品をシェア

pagetop