今、2つの色で


――は?


黒板に書かれた、大きな文字。


徐々にざわつきだすクラスメイトたち。


なんだよ、これ。


俺が何度見直してみても。


それは、見間違いなんかじゃなかった。


――“逢坂”の部分は“楠森”の間違いなんじゃねぇかって。


何度も、何度も。


何度も見直しても、それは現実だった。


「…出て来い」


俺の呼吸にも似た小さなその声は、奴らには聞こえず。


黒板を見た俺を見るクラスメイトは、その瞬間楽しそうに騒ぎはじめた。


声にならないような怒りが、俺に湧き上がってくる。


そのまま俺の怒りが、少しづつあらわになってきて。


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