今、2つの色で


「じゃあ決まりで」


「おい」


あたしが笑顔で頷いたとき、逢坂の声がその笑顔をかき消した。


そして――


逢坂は、あたしの背中部分のカーディガンを引っ張ってくる。


その表情は、まるで駄々をこねた子供のようで。


「俺はバレーもバスケも却下だって言ってんだろ」


もうなんなのコイツは!!!


あたしは逢坂に呆れて、また頭を叩いてやろうかと思ったときだった。


< 314 / 500 >

この作品をシェア

pagetop