今、2つの色で


目が合う。


こうやって目が会うたびに、あたしは胸を弾ませてきた。


――あたしの幸せは、ずっとここにあった。


「っあたしね、逢坂のこと好きになっちゃったの」


言った。


あたしの目には、じんわりと涙が滲んできて。


駿と出会って、恋して、愛して。


ずっとあたしの片想いだったかもしれないけど、それでもあたしは幸せだった。


それまでの日々と感じてきた想いが、あたしの心に次々に蘇ってくる。

< 320 / 500 >

この作品をシェア

pagetop