今、2つの色で



「…ちょっと駿」



あたしが駿の言葉に反応して名前を呼ぶと、駿は立ち上がって笑顔であたしの頭を撫でた。



「おじゃましました、また明日ね凛夏」



ほんの1年前まではこの笑顔に惹かれて恋して、よくある少女漫画のような素敵な恋愛ができると信じていたけど。




――駿は、史上最強の浮気性だった。




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