愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
「けっこううまいな、これ。」

リクさんは大きな口を開けてハンバーガーにかぶりつく。



「あ、あの…リクさん…」

「何?」

「なんで、ここに?」

「なんでって…買い物に来たんだ。
ここはいろいろ揃ってるって、キースが言ってたから。」

「そ、そうなんですか…」

そっか。
確かにあるよね。
いつもと違うところで買い物したくなること…



「リクさんは、一人暮らしなんですか?」

「……まぁな。
ヅラ子は?」

「私は、マ…両親と同居です。」

「いかにもそんな感じだな。」

それってどういうこと?
私がしっかりして見えないってこと?
ちょっとイラッとしながら、私もハンバーガーにかぶりついた。



「おまえ、ヅラかぶらない方が良いな。」

「……え?」

「髪…綺麗じゃないか。」

リクさん…突然、何を言うんですか!?
急にそんなこと言われたら、なんだか恥ずかしいじゃないですか!
なんて言ったら良いのかわからなくて、私は俯いて、ただひたすら口を動かした。



「ID教えてよ。」

「え?」

「LINEのIDだよ。」

「え…えっと…」

反射的に私は自分のIDを口にしていた。
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