mariage
…しかし、顔が突っ張るな。化粧を落としたから、化粧水とかつけたいのに、ここにはない。

仕方ないけど。

「…向こうの客室に、化粧道具一式揃ってるから好きに使え」

「…エッ⁈…つ、使えません」

…そんな、誰が使ったモノかわからないモノを。

「…心配するな。全部新品だから」
「…へ?」

…ぁ、行ってしまった。

…全部新品?なんでそんなモノが揃えられているのか?

疑問に思いながら、指差された方へ足を進めると、真新しいドレッサーがあり、そこには、本当に新品の化粧道具一式が揃えられていた。

驚きつつ、それを使わせてもらう事にした。…高級なブランドのモノばかり。

…突っ張っていた顔が、すべすべツルツルになった。

…やっぱり高級品は違うな。

用を済ませ、ドアを開けると、…先に秀吾がお酒を飲んでいた。
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