愛を教えてくれたのは若頭
その子供が私ですよ、
私だとわからない事に
顔がにやけてしまう
ふふふっ…
それにしても、臭い
あんな香水振りまいたら
せっかくのきものが台無しだわ
トイレから出れば、風間さんが待っていてくれ、行きましょうと歩き出す
広い縁側を歩けば
椅子に座っている人が目に付く
今日は何の会?と思うくらい
正装をしている
「茜ちゃん」
小さな声が私の耳に届く
風間さんの先には
一際オーラを放つ夫婦が見える
頑張れ、と言われるように
風間さんは背中を押してくれた
二人に向かって歩いていると
パチンと扇子を閉じる音
頭のてっぺんから
足の先まで見られる始末
「ほう、見ない間に成長するもんだな」
晃さんのお父さんである組長さんが
顎に手を置きながら私を見ている