愛を教えてくれたのは若頭


ねーちゃん、


どうやら話が終わったみたい
暫く会っていなかった裕也は
私より背が伸びていた


「姉ちゃん…、都合いい事ばかりでゴメン。俺、…俺、姉ちゃんの事を嫌いじゃないからっ。それだけは、わかって」


涙目になっているようにも見える
多分、裕也は母親に言われ続けていたんだと思う
軽い洗脳ではないだろうか
それを脱しようとしている裕也


『うん、私も裕也のこと嫌いじゃない』


もちろん、それは弟としてだ
なのに、チッと舌打ちが聞こえる
あからさまに不機嫌な顔をする晃さん

風間さんと矢沢さんはクスクス笑っている


裕也は教室へと帰って行った
やはり不安な私は晃さんを見る
視線に気がついた私に手を差し伸べ
私を引き寄せ胸へと収めてくれた


やっぱり、落ち着く場所だ

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