愛を教えてくれたのは若頭


どういうことだ、と
湯川の両親は母を問い詰めた
母は渋々といった顔で話し始めた


「初めは…私を愛してくれていたの。けど茜を紹介してから…少しずつ変わっていったわ。何を話すにも茜を気にしていた。初めは仲良くなろうと努力しているんだと思っていたの…。けどあの人は茜にそういう感情を抱いていた。それでも私はあの人と別れたくなくて…」

「一緒に暮らし始めてからも、あの人は変わらず私を求めてきたわ。けど、その合宿から求めなくなった…だからもしかしてって思ったらやっぱりだったわ」


わかっていて再婚した
私があの男に襲われることを予感したのなもかかわらず、二人にした


『なっ…、何、勝手に言ってるのっ!やっぱりってなにっ!私がやられるのわかってたなら、何で二人にしたのよっ!』


ダン、とテーブルに拳を叩きつけた
その反動でお茶が少し溢れてしまったが
誰一人、その場を動くことはしない

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