愛を教えてくれたのは若頭

あの日



※※※



ブーッ、ブーッ、ブーッ
バイブレーションの音に
楽しいひと時が中断された


「はい、風間」


耳にスマホを当てて話す彼
今、私の一番のお気に入り
息子の友達だけど、そんなの御構い無し
そんなお気に入りが
一人の女を連れてお茶をしていた


なんなの?
ちょっと若いからって…
息子も息子よっ、
あの子にはちゃんと相応しい相手を
私の方で見つけるってあれだけ言っているのに全然耳を傾けてくれない

なんでわかってくれないのかしら?
頑固なのは誰に似たのかしら?
そう思いながら
向かいに座る風間の顔をウットリ見ながらカップを口にする


このあと、買い物にでも付き合って貰って…、そうね、風間に似合うスーツを仕立てるのもいいわ

そんなことを考えていたら
それまで穏やかな表情をしていた風間の顔が強張った

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