愛を教えてくれたのは若頭


あれれ?いない
寝室にも書斎にも
バスルームにも、トイレにもいなかった

堂城さんを見つけられず
リビングに戻ると
バルコニーにいる堂城さんが見えた


なんだ、と
私もバルコニーに向かった


『お風呂、沸いたみたいですよ』


「…ああ」


煙草を吹かしながら返事をするが
なにやら考えている様子


『私もお風呂に入ってもいいですか?』


「…ああ」


あれ?なんだか空返事だ
まあいいか、と
先入ってます、と断りを入れ
自分の鞄から着替えを取り出す

着替えと言ってもショーツとロングTシャツのみだ
本当は全裸で寝たいが
堂城さんがいるしね…

寝ているときくらい
衣類の締め付けから解放されたい

あの大きなお風呂に入れると思うと
自然に鼻歌を歌っていた


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