みかんいろ

第2節

これはみかんが4歳の時の話し。

「君の名前はなんていうのー?」
わたしは顔を上げて男の子をみました。わたしはあの男の子が小さくてからかってしまいました。
「ち、ちっちゃ!!」
すると男の子がぷー、と顔がふくれっ面になっていきました。
「うるさい!俺はちびじゃない!なんで、兄上もお前も俺をちびちび言うんだっ!」
男の子がぷーとさらにほっぺたを膨らせて睨んできたので言ってやりました。
「ちびとはわたし言ってない!あとねーわたし名前ないの。」
少しこうかいってやつをしました。うつ向いて話したら男の子が
「なんで名前ないんだ?」
と聞いてきました。わたしは、
「わたしは親に売られたから名前が無いの。変な髪の色だし目の色もおかしいし・・・」
そう言うと男の子が目を輝かせて
「そんなこと、ないぞ!お前のみかんみたいな色で綺麗だぞ!!」
青いキラキラな瞳で、わたしの瞳を見てきました。その心は本当だなと、わたしは思いました。わたしは昔から大人の心や今、思っていることがすべてわかってしまいます。目からなんでもわかってしまいます。
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