図書恋ーー返却期限なしの恋ーー
 呆然としていると、いつの間にかわたしの横に座ってきた哲が肩を引き寄せた。

「とりあえず今夜メシ食いに行くぞ」
 あ、そろそろ授業終わるな。壁の時計に目をやった哲は、わたしの頭をポンと撫でた。

「後で迎えに来るから」
 そう言って立ち上がると、そのまま図書室を出て行った。わたしはずっと同じ姿勢で固まっていた。
 
 いったい、なにが起きたの?
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