愛のカタチ
***次の日
「なぁ、愛!愛って一之瀬財閥の娘ってまじ??昨日綾介に聞いてびっくりした!」
「…………」
綾介って……ああ、たしかそんな人クラスにいたな。余計なこと教えないでよ
「あ、愛?湊が聞いてるよ?」
チラッと菜々を見る
話したくないから無視してるって目で伝える
たぶん、菜々はわかってるだろうけど
「愛って見た目は可愛らしくて女の子って感じなのに~すっげークールよな~~」
この人わざと無視してるのに図太い
私に話しかけても無駄になるだけなのに
「湊、愛の相手は私がいるし、せっかくだから男子と仲を深めてきたから?他の人も湊と喋りたがってるし!」
ナイス菜々!心のなかでガッツポーズ
なんていうのはすぐ覆された
「う~~ん、嬉しいけど、俺は愛と仲良くなりたいんだよな」
はい??わけがわからない
「ダメかな?」
私の顔をのぞきこんできいてきた
ダメに決まってるじゃん