永遠dream

②〜心を溶かす愛〜

それから10日後。

この日私は親友の涼子に呼び出され、涼子の家におじゃましていた。

「10日前のこと、どう思う?」

「どう・・・って?」

「・・・あの人が、誰かの為に戦うと思う?ってこと。」

「それは・・・」

言葉に詰まった。

確かに彼の実力は確かだった。
貴族級のヴァンパイアをも上回る程でいくつも賞をもらっていた。

けれど、私は彼に出会ってから彼が誰かの為に動くところを見たことがない。

そんな、欠けた人間だったのだ。

一度疑うときりがない。

なにを信じたら良いのか、なにが真実なのかわからなくなる。

生まれるものは不信感だけだ。

結局、涼子と他の話をしても私の翔への不信感は募るばかりだった。
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