永遠dream

③~気配の正体~

レイさんが鍵を占める。

「――吸って?」

そう言ってレイさんを見ると、彼の顔はもう目の前にあった。
レイさんが私の首筋に牙を当てる。

「っ…………!」

痛い。

でも怖くはない。

それどころか、首筋にレイさんの吐息が当たるたびに私の心臓は跳ねた。

痛い…………けれど落ち着く。

牙が私から離れる。

レイさんは口元についた血を舐めた後、不思議そうに私を見て言った。

 「最近、ふらつかないね。」

「あ・・・・・・うん。」

私はとっさにそう言った。

その通りだった。

これは私も疑問に思っていたところだ。

このごろは、最初みたいに目眩がすることもなく、走っても全然平気なのだ。

なんでだろう。

私は、レイさんが血を吸う量を調節してくれているだと思っていた。
だけど、彼の様子から察するにそんなことはないのだろう。

…………慣れたのかな?

でも最初に血を吸われた時、私は気を失いかけた。

それ程の量を毎回吸われて本当に慣れるものなのだろうか。
< 54 / 200 >

この作品をシェア

pagetop