永遠dream

⑤~震える声~

それを聞いた瞬間、4人は目を見開き言葉を飲みこんだ。

私は、あの日を…………あの光景を思い出す。

頭が痛い。
息が苦しい。
心が締め付けられる。

でも、ちゃんと言わなきゃ…………!

「それで…………結構距離も近くて、みんなが話してた内容まで聞こえちゃって…………。」

それを聞いた瞬間、心当たりがあったからかほずが目線をそらした。

「……私は…………利用されたいわけじゃない…………!」

私の震える声が中庭に響いた。

風の音さえもうるさく感じる緊迫の中、ほずが口を開いた。

 「あっそ。じゃあもういいよ。」

私はうつむいたまま、その言葉を受け止めた。

 「行くよ。」

ほずのその声に、止まった時間は再び動き出す。


間もなくして、4人はこの場から去っていった。
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