君に会えたら伝えたい事がある。
中間試験が終わった金曜日の夜、中間試験が終わった事を祝うために僕とハナを含めた10人ほどでパーティーすることになった。僕らは学校の近くの湖の畔で飲み初めて深夜になったらタクシーで隣町の大きなクラブに行くと決めていた。ハナとアルベルトとレオは湖の畔に来る前から飲んでいて軽く酔っ払ってから合流した。僕らは円を描くように地べたに座り僕はコーラを、僕以外は安いプロセッコを開けて飲んだ。ジョージの持って来たポータブルのスピーカーで音楽をかけアルベルトとレオは持って来たマリファナのジョイントに火をつけて2口ほど吸うとアルベルトはハナにレオは横に座っていたオランダ人に回した。

僕は正直、ハナがジョイントを吸う事はなんとなく想像していたが実際に見ると少し何故だか悲しくなった。10人がそれぞれ近くにいる人同士で中身のない会話をしていた。僕は隣に座っているクラウディオとジョージとテストの出来具合について話し合っていたけれども、僕の心の中は何故だかハナの方に向いていて彼女がレオとアルベルトと何について話しているのかが気になって仕方なかった。僕は悟られないようにクラウディオとジョージの会話に相槌を打ちながらハナの方をチラチラと見ていた。一方のハナはこちらには完全に注意を向けることなくレオとアルベルトの会話を笑いながら聞いていた。彼女は3人でいるときはもっぱら聞き役で彼らの会話をただ笑顔で笑い声を出しながら聞いている。でも彼女はふとした瞬間、例えば空になったプラスチックのカップに新しい飲み物を次に行くとき表情がガラリと変わりどこか寂しそうな目をして心はここに無いといった感じだった。
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