君に会えたら伝えたい事がある。
しばらくすると二人は右手にビールを持ちながら僕らの席の方へ歩いて向かってきた。
「アレックスもここにいたんだね」ハナはそういうと僕にハグをした。
「お前ら一体どうした?」
アルベルトはそう二人に聞いた。
二人は顔を見合わせるとまた二人だけでいきなりケラケラと笑い始めた。
さすがのアルベルトも少し困惑していた。
僕はもっと困惑した。

「違うんだって」レオが説明しようと口を開くが笑い声しか出てこないようだった。
「もういいから」アルベルトは苦笑いでレオの説明を断った。
ハナが少し咳払いをして説明を始める。

「レオさドイツで仕事見つけたんだよね。それで書類埋めてたらしいんだけど、名前書くところに間違って’レオ’って書いてて気がつかないままPDFで会社に送ってんの、それで会社からさっきパスポートの名前と本名が違うけどって電話きてて、普通、自分の名前間違えるかな?」

「しかも俺さ、間違ってコロンビアのパスポートの方、送っててビザも何も貼ってないから違法滞在者みたいに思われてるの」

とてもくだらない理由なのに二人はゲラゲラ笑っている。
< 63 / 70 >

この作品をシェア

pagetop