保健室の先生と私。



「分かりました。私折畳み傘あるので使ってください。返すのは明日でいいので」

「マジ!?サンキュー!!」


きゅん……。


何だ、この笑顔は。


天使?


それとも……幻?


「先生はこれで帰っけど、気をつけて帰れよ~!梨々華また明日な」

「…はい!さよなら」


頭撫でられちゃった。


「えへへ…っ」


外が雨で空が曇ってても、心は晴れていた。


この時、浮かれてた私には悲劇が訪れるなんて1ミリも思ってなかった。


もし浮かれてなければ。あんなに辛い想いはしなくて、良かったのかな?


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