保健室の先生と私。



何で?



教室に戻る必要無いし。



ちょっと気持ちを落ち着かせたいっていうか。



「ハァハァ……」



たどり着いた場所。



それは先生との想い出が詰まった保健室。



ドアを開ければ、懐かしい香りがした。



でもそれは香りだけ。



先生の姿は、やっぱり見えなくて。



「先生…っ。」



急に涙が溢れ出してきて、息が苦しくなるくらい号泣。



思わず力が抜けて、床に崩れ落ちてしまう惨めな私の足。



「先生…っ?嘘だよね?居るんでしょ?居るなら名前呼んでよ…前みたいに…っ。」
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