ばくだん凛ちゃん
「うわあああん!」
その瞬間、凛の声が聞こえた。
タオルケットをぐちゃぐちゃにして暴れている。
「はいはい」
私が立ち上がって凛の方へ向かうと透も一緒に。
「うわあああ!!」
泣いているというよりも唸っている凛。
その瞬間、私と透は歴史的瞬間を目の当たりにした。
「えっ?」
凛が、初めて寝返りをした。
もうすぐ7カ月になるというのに、中々出来なかった。
心配する私に透は
「そんなに気にすることがないよ。凛はやる気がないだけ」
としか言わず、ますます不安になっていた。
「うー!!うー!!」
凛は大きなその目で私と透を見つめて何かを訴えているようだった。
その瞬間、体が仰向けになり、凛は苦しい姿勢から解放されて何やら考えているみたいだった。
「凛、寝返りおめでとうっ!」
透は嬉しそうに凛を抱っこする。
「これからは寝転がって部屋中のあちこちに行けるようになるよ~」
ちらっと私を見て悪戯っ子のような笑みを浮かべる。
「お母さんも追いかけるのが大変になるね」
凛にそんな事、言わないでよ透!
「お父さんもね、大変になるわよ」
私の言葉に透は余裕綽々な笑み。
「僕は慣れているから平気だよ。
それに会うと言っても基本は朝か夜だけだし」
透は凛をギュッと抱きしめる。
「凛、あまりゴロゴロ転がってお母さんに体力を使わせないでね。
僕からのお願いだよ」
凛は嬉しそうに手を差し出して透の顔を撫でる。
「お母さんには体力を温存して貰ってお父さんの相手もして欲しいからね。
凛、頼んだよ」
「うー!!」
凛も返事をするように声を出して笑う。
…って。
「ちょっと待て」
私は透を睨む。
「お父さんの相手?」
透は軽く舌を出している。
「…そんな事、凛の前で言わないでよ」
「言わないといつまでも空気読めない子になるよ?」
そういう問題じゃない!!
「透!!」
透は凛を抱っこしているのであまり手荒な真似は出来ない。
軽く透の背中を叩くと透は楽しそうに笑っていた。
そんな笑顔、久々に見たような気がする。
私は少し、ホッとした。
紺野を辞めるという事で少しは透の肩の荷が下りたのかもしれない。
そう思わせる笑顔だった。
その瞬間、凛の声が聞こえた。
タオルケットをぐちゃぐちゃにして暴れている。
「はいはい」
私が立ち上がって凛の方へ向かうと透も一緒に。
「うわあああ!!」
泣いているというよりも唸っている凛。
その瞬間、私と透は歴史的瞬間を目の当たりにした。
「えっ?」
凛が、初めて寝返りをした。
もうすぐ7カ月になるというのに、中々出来なかった。
心配する私に透は
「そんなに気にすることがないよ。凛はやる気がないだけ」
としか言わず、ますます不安になっていた。
「うー!!うー!!」
凛は大きなその目で私と透を見つめて何かを訴えているようだった。
その瞬間、体が仰向けになり、凛は苦しい姿勢から解放されて何やら考えているみたいだった。
「凛、寝返りおめでとうっ!」
透は嬉しそうに凛を抱っこする。
「これからは寝転がって部屋中のあちこちに行けるようになるよ~」
ちらっと私を見て悪戯っ子のような笑みを浮かべる。
「お母さんも追いかけるのが大変になるね」
凛にそんな事、言わないでよ透!
「お父さんもね、大変になるわよ」
私の言葉に透は余裕綽々な笑み。
「僕は慣れているから平気だよ。
それに会うと言っても基本は朝か夜だけだし」
透は凛をギュッと抱きしめる。
「凛、あまりゴロゴロ転がってお母さんに体力を使わせないでね。
僕からのお願いだよ」
凛は嬉しそうに手を差し出して透の顔を撫でる。
「お母さんには体力を温存して貰ってお父さんの相手もして欲しいからね。
凛、頼んだよ」
「うー!!」
凛も返事をするように声を出して笑う。
…って。
「ちょっと待て」
私は透を睨む。
「お父さんの相手?」
透は軽く舌を出している。
「…そんな事、凛の前で言わないでよ」
「言わないといつまでも空気読めない子になるよ?」
そういう問題じゃない!!
「透!!」
透は凛を抱っこしているのであまり手荒な真似は出来ない。
軽く透の背中を叩くと透は楽しそうに笑っていた。
そんな笑顔、久々に見たような気がする。
私は少し、ホッとした。
紺野を辞めるという事で少しは透の肩の荷が下りたのかもしれない。
そう思わせる笑顔だった。