南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )



瀬那への想いに、きっと上限なんてなくて、瀬那タンクはやっぱり、無限容量だな!なんて本気で思ってしまうのが、


森坂佑麻のイタイところですかね♡




───────ガチャッ




部屋を出てすぐ、涙目の乙葉ちゃんを見つけてハッとする。


瀬那とのキスに浮かれてる場合じゃないぞ、私!!





「佑麻さ…ん…!私、」



「ど、どうしたの?乙葉ちゃん…!」



私を見た瞬間、目から涙をボロボロ零して泣き始めた乙葉ちゃんを抱きしめながらなだめる。



「と、とりあえず乙葉ちゃんのお部屋にお邪魔してもいいかな?」



コクリ頷いた彼女を見て、乙葉ちゃんの部屋へと歩き出した私は



瀬那との時間を乙葉ちゃん邪魔されたことを、心のどこかでホッとしている自分に気付いてしまった。



…あれ、なんでだろう。


あんなにも、幸せだって感じたのは嘘じゃないのに…どうして私は今こんなにホッとしてるんだろう。




素直に触れてほしいって、思ったの。

もっとキスしてほしいって、思ったの。

もう瀬那との距離なんて1mmもなくなればいいって……そう思ってたのに、





"……もう、待たない。"



──────ドクンッ














本当は、私……




───────怖かったのかもしれない。

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