南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「あの……なんか、ごめんね?でもちゃんと課題は全部 終わらせ」
────────ドサッ
「た、よ…って、瀬那?!」
いきなり、視界に天井と瀬那の顔。
私の下にはセンターラグが敷かれた床があって、私の顔の横に両手をついた瀬那が、その綺麗な顔で私を見下ろしている。
ゾクッと体が身震いするのを感じながらも、なぜか瀬那から目が離せない。
「……佑麻の危機感はいつ身につくわけ?」
「…でも、ちゃんと私なりに嶋中くんにバリアを張ったって言うか…」
「へぇ。…どんなバリア?」
「ど、どんな…って、」
「そう言えば葉山先生 言ってたっけ。キスは後で俺にしてもらえって。」
イタズラ好きの子供がするような意地悪な笑顔で私を見つめて、ジリジリとその距離を縮めてくる瀬那に、
ドキドキが最高潮な私は、もう内蔵全部出そうなんだけど!!!
「せ、な…」
「佑麻バリアの威力見せてみろよ。じゃないと…このまま深いキスに溺れる事になるぞ。」
クスッと笑った瀬那の顔に思わず見とれる。なんでこんなにかっこいいんだろう。いつまでも慣れなることなんてない、この人のそばに居るといつも、ドキドキと鼓動はうるさく鳴り響いて
「…、んん!」
好きが溢れて仕方ない。
そして、瀬那は聞くんだ。
「…バリアしねぇの?」
って。
「い、意地悪……」
こんなにも大好きな人にバリアなんて使えるわけがない。今日も、瀬那がこんなにも愛しい。