南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )



敵わないなぁ、瀬那には。


あれ、待てよ?
もう彼女でも何でもない=元カノの分際で、『瀬那』なんて呼んでいいのかな。


図々しくないかな。


もしかしたら、この先。
もう2度と瀬那の名前を呼ぶことなんてないかもしれないけど、念のため『南くん』に戻そう。



付き合う前の、出会った頃の呼び方に戻そう。



一気に特別感がなくなって、当たり前だけど他の女の子と何も変わらないただの一クラスメイト。



あー、結構 辛いな。分かってたけど。




「で、どーすんの?」


「えっ?!…あ、デート…」


「変に意識しないでさ、ただ飯くいに行くだけ。だめ?」


「だ、ダメじゃ…ない…けど、」




ダメじゃない、ダメじゃないんだけど…




「…おし!じゃあ、決定!楽しみにしてるから。」



言えないよ。

そんな嬉しそうな顔されたらさ。『南くん以外 考えられない』なんて、私 言えないよ。



こんなのズルいじゃん、ほんのちょっとだけ…南くんのこと忘れられるかもなんて、私かなりズルいこと考えてる。
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