南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )


「……また、南のことで悩んでんの?…だから、俺にしとけば良かったのに。」


少しだけ溜息混じりに、"見る目ないな"なんて言う嶋中くんに、胸がギュッと締め付けられる。


そう言えば、嶋中くんも私のことを好きだって言ってくれた事あったな〜なんて、


修学旅行先での事を思い出して勝手に赤面しちゃう私にニヤッと笑う彼は確信犯だと思うの。



「えっと…、」


「フッ…こっちの話だから、気にしないでいいよ。で?言ってみなよ、もしかしたら力になれるかもしれないよ、俺。」



その言葉で頭に浮かぶ瀬那と紗菜ちゃんの姿。



目の前には、いつも助けてくれる優しい嶋中くん。




甘えたい。
いつもクールで、めったに私を甘やかしてくれない瀬那を恋しいと思うのは嘘じゃないのに




「…あ、あのね、今週の土曜日なんだけど……!」



今、どうしても誰かに甘えたい。



大丈夫だよって、心配しなくていいよって…嘘でもいいから言ってほしい。



「嶋中くんに、付き合ってほしい場所があるの!!」



嶋中くん。
いつも頼ってばかりごめんね。

成長しない私をどうか見捨てないでね。




土曜日、私…嶋中くんと瀬那を尾行します!!!(嶋中くんの予定無視)
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