せめて、もう一度だけ
壊れてゆく
月曜日出社したら、遼くんは休みだった。


どこかでホッとしている自分がいた。


休憩時間、一緒になった小宮さんと世間話していたら、


「そうそう、昨日ね、田辺くんすごい荒れてたのよー」


「田辺さんが?」


「集荷終わって帰ってきたら、無言で段ボールの束を蹴っ飛ばしてね。


課長が止めて、なんとかおさまったんだけど」


「そうですか・・・」


きっと、ショッピングモールで遼くんが私を見かけたあとだ。


諒とうまくいってないって言ってたのに、私が一緒にいたから、怒ってるんだ。


どうしよう。


どんな言葉をかけたらいいんだろう。

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