ビター・アンド・スイート
第3章 陽の当たる部屋。

おやつの時間。

3人を見送るために外に出る。
「リョウ、俺たちデートしてからタクシーで帰る。」
と風間さんが美咲さんの肩を抱いて歩き去る。シロタさんが
「俺たちもデートする?」と私の顔を覗く。
「しません。」と笑いかけると、シロタさんがクスクス笑った。
「明日、マメに会いに来る。」とシロタさんは笑って車に乗り込んでエンジンをかける。
ちょっと手を振ってから、車が発進する。

車が遠ざかる。
私は車が曲がる直前に車に向かって駆け出していた。
いったい、私は何がしたいんだ?
自問自答する。

車は見えなくなった。
私は足を止めて夜空を仰ぐ。
星が見える。
気づくと、涙が溢れていた。

何をしてるんだろう。
私は馬鹿だ。


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