ビター・アンド・スイート
「こんばんわ。城田です。
1日に2度来てしまいました。すみません。」とニコニコ笑うと、母が
「ハヅキとヤヨイがケーキお願いしたんでしょう。シロタさん、すみません。」と母もニコニコする。
…仲良くなってる。

マメが部屋から、飛び出してきて尻尾を振りながら、ぴょんぴょんシロタさんの足にじゃれつく。
シロタさんはケーキをヤヨイに渡しながら、豆をワシワシと撫でて楽しそうだ。
…仲良くなってる。

父と、兄がリビングでお酒を飲んでいる。
「城田さん、車なの?一緒にのむ?泊まっていけば良いじゃん。」と酔った声で兄が誘う。
「明日も早いから、今度、一緒に飲ませてください。
あ、お兄さんの奥さんですか?初めまして、城田です。
ケーキ持って来たので、ぜひ食べてください。」と挨拶をしている。
「シロタさん、コーヒーでいい?
ハヅキの部屋に持っていくから、上がってて。」と母が笑いかけている。

昨日会ったとは思えない溶け込み具合。

イケメンはお得って事?
いや、関係ないか。
前の夫は、家族の近すぎる距離感に最後までなれる事はなかったのに。
とちょっとシロタさんの顔を見る
「ハヅキ、俺に見とれてる?」と私の顔を覗く、距離が近い。私は顔を赤くして、
「ば、バッカじゃないの?」と胸を押して怒ると、シロタさんが楽しそうに、声をあげて笑って、
母もヤヨイも涼香(すずか)さんも声を出して笑う。
「仲良しじゃん。」とヤヨイが私の顔を見て、ケーキの箱を開け、
「風間さんの自信作。今日はいっぱい入ってる。」と嬉しそうに笑った。
「でもさあ、毎日食べると太っちゃいそうだなあ。
ハヅキちゃんお腹の肉ヤバイし。」とヤヨイが言う。
「ヤバくないし。」と怒ると、
「そのうち見せて。」と耳元でシロタさんが耳元で言ったので、
さらに顔が赤くなった私は
足音を立てて4階まで勢いをつけて、上がっていく。



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