欲情プール
そんな数日後。


退院したとはいえ、しばらく専務に無理はさせられないから…
調整したスケジュールにより、ここ最近は私も早く帰宅していて。


あれ、聡どこ行ったんだろ?

帰って来た痕跡はあるのに、見当たらず。


またスカイラウンジかな?

この前の楽しさを思い出して…
また一緒に飲みたいと、行ってみる事にした。



だけど聡は居なくて。
1人で飲むつもりもなく、下りエレベーターに乗り込むと…

次の階で止まって、扉が開いた。


「信じてくれないなら、もういーから!」

「そうじゃなくてっ…!」


正面には誰も居ないのに。
突然、男女の喧嘩の声が飛び込んで来て。

乗るのか、閉めた方がいいのか…
声のする通路を軽く覗き込んで。


心臓が止まった。




「うるさいっ!!
エレベーター来たから乗れば!?」

「露美(ロミ)!待ってくれっ…!」



慌ててエレベーターを閉めて、その中で…!


激しくえぐられた胸に、呼吸もままならず…
ただただショックに打ち込めされた!


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