蒼の王様、紅の盗賊
「罪状は幾重に渉る極悪非道なる窃盗。
国中を『紅の盗賊』の異名を持って騒がせた罪は、死にあたる程の重罪。
これにより、紅の盗賊アスラを死刑に処す」
再び騒めき出した民衆の声に、淡々としかし堂々としたレストの罪状を述べる低い声が重なった。
騒めき立つ民衆。
響き渡ったレストの声。
そして姿を現した囚われのアスラと、それを冷たく見下ろすシュリの蒼い瞳。
ついに、時は来てしまった。
今此処で、正義の名の下の処刑という殺人が行われようとしていた。