古い校舎が見える桜の木の下で
2.縮まる距離
7月に入った。採用試験が迫っていた。
佐々木とは特に連絡をとっていなかったが、
試験の前日、
彼女から【明日、試験だね。健闘を祈る!!】とLINEが来た。
試験日まで彼女に告げてはいなかったが、
あいつは気遣いのできるヤツだから、
きっとインターネットかなにかで調べたのだろう。
【行ってきます!】とだけ返信した。
一次試験の結果がでるまで、自分から連絡しないと決めていた。
試験のため、長野に帰り、祖母のところに寄った。
祖母は俺が新しい目標に向かっていることを喜んでくれた。
「浩太が先生になるところを見るまで死ねない。」
と言い、それが祖母自身への暗示になっているのか、
4月に会ったときより元気そうだった。
~・~・~
慌ただしく時は過ぎていく。
一次試験は無事パスした。やっと佐々木に連絡が取れる。
まだ、中途半端ではあったが、佐々木に会いたい。
彼女の笑顔を見るだけでいい。
あいつのことを考えると中学生のときの感覚がよみがえって、
妙にピュアな気持ちになる。
【久しぶり。
一次試験無事通過!一次試験合格祝いくれ~!!】
と彼女にメッセージを送る。
【おめでとう。でも、お祝いは無事決まったときね。
渡したいものがあるから会おう。】という返信が来た。
【了解!夜にでも電話する。】と答えた。今
すぐにでも電話したかったが、ヤツは仕事がある。
夜が待ち遠しかった。
佐々木とは特に連絡をとっていなかったが、
試験の前日、
彼女から【明日、試験だね。健闘を祈る!!】とLINEが来た。
試験日まで彼女に告げてはいなかったが、
あいつは気遣いのできるヤツだから、
きっとインターネットかなにかで調べたのだろう。
【行ってきます!】とだけ返信した。
一次試験の結果がでるまで、自分から連絡しないと決めていた。
試験のため、長野に帰り、祖母のところに寄った。
祖母は俺が新しい目標に向かっていることを喜んでくれた。
「浩太が先生になるところを見るまで死ねない。」
と言い、それが祖母自身への暗示になっているのか、
4月に会ったときより元気そうだった。
~・~・~
慌ただしく時は過ぎていく。
一次試験は無事パスした。やっと佐々木に連絡が取れる。
まだ、中途半端ではあったが、佐々木に会いたい。
彼女の笑顔を見るだけでいい。
あいつのことを考えると中学生のときの感覚がよみがえって、
妙にピュアな気持ちになる。
【久しぶり。
一次試験無事通過!一次試験合格祝いくれ~!!】
と彼女にメッセージを送る。
【おめでとう。でも、お祝いは無事決まったときね。
渡したいものがあるから会おう。】という返信が来た。
【了解!夜にでも電話する。】と答えた。今
すぐにでも電話したかったが、ヤツは仕事がある。
夜が待ち遠しかった。