8歳上のパパ【長期更新停止中】


「………………かな」

「え?」


たら、ればを考えていたせいで、一志の言葉が上手く聞き取れなかった。

きっと店内もざわついているからだろう。


首を傾げ、もう一度聞こうと、耳を傾ける。



思い返せば、それが波乱の幕開けだったのかもしれない――……。








「オレ、大学入ったらこっちで一人暮らしするんだ」

「……そうなんだ」


「おー……だからさ……」

「ん?」



「オレたち、


やり直せない、かな……?」


「え……――?」





……その時、ほんの一瞬だけ


本気で時計の針が、止まったかと思った。






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