8歳上のパパ【長期更新停止中】


――その夜、結局、ママたちが帰って来たのは、0時近くになってからだった。


明日のためにと、早めにベッドに入っていたあたしは、ちょうど眠りにつくところ。


瞼が、もうすぐくっつきそうだ。


「これ…………たの…………」

「…………れに?」

「……かもね。……んが、………………」


冷蔵庫を開ける音に混じって、リビングで会話をするママと彼の声が、微かに聞こえてくる。


何、話してるんだろう?

聞こえそうで聞こえてこない会話がもどかしい。


だけど、耳を澄ます余裕なんて全くなくて。


羽毛布団の温かさを感じながら、あたしはいつの間にか眠りに付いていた。














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