8歳上のパパ【長期更新停止中】
ピンポーン!!
「美未だだいまー!!」
――え!?
聞き覚えのある声に、まさにコートに腕を通そうとしていた思考が、ぴったりと止まったのがわかる。
今、「だだいま」って。
確かにそう聞こえた。
しかも、この声は明らかに……。
パッと頭上にある時計に目を向ける。
……おかしい。
だってママが帰ってくるまではまだ相当時間があるはず。
……幻聴?
色々考えすぎてついに……。
――深呼吸をして、恐る恐るドアの方へ顔を向ける。
「何よ美未、挙動不審だけど?」
「……わぁっ!!」
腰が抜けるかと思った。
だって。
振り向いたその先には間違いなく……
間違いなく、出張帰りのママが立っていたんだ。