8歳上のパパ【長期更新停止中】
何事もなかったかのように歩き出したあたしだったけど、背中には大きな後悔がのしかかっていた。
ああもう……穴があったら入りたい。
今のあたしの気持ち。
どうしてあんなこと言ってしまったんだろう?
彼、困った表情……してたよね?
考えてみれば当然だ。
偶然会って少し話しただけなのに、なれなれしくしすぎてしまった。
そう思い、もう一度大きなため息を吐こうとした時。
「――待って!!」
「へ……?」
突然聞こえてきたその声に、あたしの動きが止まる。
すでに歩き出していたあたしと、ベンチから立ち上がった状態の彼。
その距離はすでに3メートルほど開いていた。