8歳上のパパ【長期更新停止中】
スローモーションのように振り向いたあたしに、彼は言う。
「……いいの?」
「へ……?」
「お弁当。
作ってもらってもいいの?
オレ、一緒に住むようになってから、毎日飯も作ってもらってるし、洗濯とかも任せっきりだし……」
「……」
彼の言葉を聞いてホッとする。
なんだ……。
迷惑だったわけじゃないんだ。
「……何を今さら。
あたし、今は学校がないから作ってないだけで、普段はあたしとママの二人分作ってるんですよ?」
腕を組み、呆れたように彼を見る。
その態度に、彼の瞳が更に広がって。
でもすぐに、目尻が下がった。