夢を忘れた眠り姫
いや、自分には見えないけど、この頬の熱さから推察するにかなり顔面が赤く色づいている筈。
だって、まさか貴志さんの口から『やりまくる』なんて言葉が飛び出すだなんて。
「……そこからはそれぞれの親族を巻き込んで、かなりの修羅場が繰り広げられたらしい。ま、至極当然の成り行きだけどな」
私の表情から自分が過激な発言をした事に遅ればせながら気付いたようで、貴志さんは一瞬気まずそうな表情を浮かべたものの、すぐに開き直ったように続けた。
「しかしやはり『離婚』という結論には至らなかった。夫婦関係はそのまま継続。そして、隅谷と正妻の一族から、生まれて来る子供の認知、母子が必要最低限の生活を送る為の援助は許可された。世間の目もあるし、法律的にも「子供の権利」は保障されているから、知らんぷりして放り出すという訳にはいかなかったんだろう」
その渦中の「子供」である筈の貴志さんは、まるで他人事のように話を進めている。
「しかし、それ以上の権利の主張や厚かましい要求は決してして来ないようにと、母親は釘を刺されたらしい。ギリギリのラインまでは譲歩してやったんだから、それで大人しく納得しろと。言わずもがなで父親以外、隅谷の親族が俺に会いに来た事は一度もなかった。そして母方も」
「え?お母さんの方のご家族もですか?」
だって、まさか貴志さんの口から『やりまくる』なんて言葉が飛び出すだなんて。
「……そこからはそれぞれの親族を巻き込んで、かなりの修羅場が繰り広げられたらしい。ま、至極当然の成り行きだけどな」
私の表情から自分が過激な発言をした事に遅ればせながら気付いたようで、貴志さんは一瞬気まずそうな表情を浮かべたものの、すぐに開き直ったように続けた。
「しかしやはり『離婚』という結論には至らなかった。夫婦関係はそのまま継続。そして、隅谷と正妻の一族から、生まれて来る子供の認知、母子が必要最低限の生活を送る為の援助は許可された。世間の目もあるし、法律的にも「子供の権利」は保障されているから、知らんぷりして放り出すという訳にはいかなかったんだろう」
その渦中の「子供」である筈の貴志さんは、まるで他人事のように話を進めている。
「しかし、それ以上の権利の主張や厚かましい要求は決してして来ないようにと、母親は釘を刺されたらしい。ギリギリのラインまでは譲歩してやったんだから、それで大人しく納得しろと。言わずもがなで父親以外、隅谷の親族が俺に会いに来た事は一度もなかった。そして母方も」
「え?お母さんの方のご家族もですか?」