夢を忘れた眠り姫
最初の頃は社食のメニューで一番安い350円の日替わり定食を食べていたのだけれど、さほどボリュームがある訳じゃないしおかずが好みじゃない時もあるからしばらくして止めた。

そして定食ではなく単品のメニューを色々試して、最終的にこの組み合わせにたどり着いたのだ。

定食と比較すると1食で20円安くなり、一ヶ月平均20日勤務として400円、×12ヶ月で年間4800円もの差額が生じる。

そんだけあればトイレットペーパーだの洗剤だの、日用品が数ヶ月分購入できるではないか。

そこまでして生活費を抑えたいなら手作り弁当にすれば良いのでは?と思われるかもしれないけれど、「お弁当」となるとおかずが一品だけという訳にはいかない。

周りの目もあるし、マンネリにならぬよう何種類ものメニューを考え、わざわざそれ用の食材を用意し、毎朝せっせとこしらえるのは大変面倒であるし、かといって「残り物作戦」もいただけない。

私はいつも休日にまとめておかずを作りおきしていて、お弁当に入れるとなるとそのうちのどれかになるだろうけど、保存がきくように味付けが濃いものばかりだから茶色づくしでフレッシュ感皆無な弁当になること受け合い。

『おっとりふんわり和み系女子の永井さん』と周囲をだまくらかしているこの私が、そんなセピアな弁当を持参するのはご法度である。
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