好きな人の好きな人。【完】


「ほんとになんであんなこと、咄嗟に聞いちゃったんだろ。


あのあと遥香が来てくれなかったら私、

息絶えてたかもしれない。」


はぁ、と溜め息をつく。
かれこれ27回目だ。

合ってるかどうかはしらないけど。


「まー、そんな気にすることじゃないんじゃない?

このさい別の人に目を向けてみなよ。」



遥香はそういうけど、

そんな簡単に諦められる恋だったらとっくに他の人に目が移ってる。


先輩に会うたびにどこかで期待してるバカな自分がいて、

頭を撫でてもらうだけで1日幸せを感じられる。


そんな想いを簡単に捨てられるわけないんだ。



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