プリンセス騎士 ※更新中※






その日の夜、湯船に浸かりながら昼間のことを考えていた。





『ムリもねーな』

『どういう意味??』



笑う楓くんを見ながらいつものトーンより少し低めに洸くんが口を開いた。



『来月なんだよ』

『来月?なにが?』

『命日。楓が中学の頃に付き合ってた子の。』

『…そうなんだ』



それを聞いたとき、一本の糸が繋がった気がした。


でも、それだけが理由なのかな。

大切な人が亡くなって命日が近いから辛くなるのはわかるよ?

でも、あんなに切なくて泣きそうな目をするほど辛いのかな。

まだ他に、違う理由がきっとある。


けどそれを知る必要は、あたしにはない。

あたしは、ただの友達だから。

見守りつつ、助けを求めたときだけ手を差し出すだけ。






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