プリンセス騎士 ※更新中※








乃戸香の声に気づいた陽一は顔を上げる。





「うん、知ってるよ。」





その顔は、数時間前に見た顔とは真逆に冷たい。





「……風邪ひいちゃいますよ?」

「いいんだ。」





声も低く、チラッとあたしを見ると顔を背けた。





「雨の中何してるんですか?どうして家に帰らないんですか?」

「………」





何も話そうとしない。

大粒の雨が髪や服を濡らしていく。

もちろん岸本くんなんてもうずぶ濡れだ。

このままじゃ風邪をひくかもしれない。

咄嗟にあたしは彼の腕を掴んだ。





「と、とにかく少し先になっちゃいますけど家に来てください。」

「え?」

「雨すごいしこのまま1人にはできません。」







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